村山富市・元首相は2015年7月29日、都内・日本外国特派員協会にて「村山談話と安倍政権」について記者会見した。
村山元首相は
「村山談話は総理個人の歴史観が基調にあることは当然だが、村山総理個人の談話ではなくて、閣議で決めて、政府の談話として、出された。」
「あの談話が出てから、中国や韓国をはじめ、ASEANの国はもとより、欧米の国々でも評価された。ドイツの当時首相だった(ヴィリー=)ブラントはポーランドに行って慰霊碑の前に跪(ひざまづ)いて、謝罪をした。あれでドイツ国民の戦争に対する反省の意志を表明しているということで評価されている。あの姿と今度の村山談話は匹敵する、これで歴史問題の決着は付いた、これからは新しい時代を創っていこう……といって、大変に評価・歓迎された。」
と述べ、村山談話の意義を語った。続けて村山元首相は安倍政権が発表を予定している「70年談話」について
「安倍首相も第一次内閣の時は(村山談話を)継承するといってきたのだが、第二次安倍内閣の時に『継承するといったけれど、すべて継承するわけではない』『侵略という言葉には国際的定義はない』というようなことをいって、疑問を呈している。その挙げ句に70年談話を出したいと(いっている)。なぜ70年談話を出す必要があるのか、むしろ出すのであれば、歴史問題を踏襲した形で、キチッと出すべきだという意見もあるし、安倍さんはそうではなくて出来ればそういう問題には触れたくない……という気持ちがあるのかもしれない。それで、いま話題を提供して問題になっている」
と語った。
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