「同性パートナーシップ証明書」を含む条例を提案した桑原敏武・渋谷区長が2015年3月23日、日本外国特派員協会にて会見した。
桑原区長は今期をもって退任する。
桑原区長の発言趣旨
渋谷区の文化は他者を思いやり、尊重し、互いに助け合って生活する伝統と、多様な文化を受け入れ発展してきた歴史があります。。とりわけ渋谷は、様々の個性を受け入れてきた寛容性の高い街であります。
このことから渋谷区は、男女共同参画社会の実現を目指した行動計画を策定し、男女平等尊重に積極的に取り組んで参りました。しかし、他方で性同一性障碍など、性的マイノリティの問題は、特定個人の問題として教育あるいは職場、あるいは家庭内で取り扱われて参りました。そのため、マイノリティの子どもたちは、周辺の人々や友人に温かい理解も得られず、異端視、否定、揶揄、嫌悪の対象とされるため、「あるがままに生きること」に恐怖心を持っております。また、未来の展望も描けず、自殺、自殺未遂、不登校に至る事例もあると、検討会に出席した参考人のお話であります。性的マイノリティの問題は未だ医学的に解明されておらず、自己責任の問題として、社会的な支援もなく孤立して絶望のままに生きております。それゆえ早い段階から、教育や職場など社会において、人間の性の多様性について肯定的な啓発が重要であると考えます。区も社会もさらに国も、これらの声のあげられない人々に温かいメッセージを発信し、性的マイノリティの子どもたちの自尊感情や自己肯定感を高め、あわせて人権感覚を育む大切な機会にしなければなりません。
2015年3月11日よりFrance10夏期渡欧取材の為の「クラウド・ファンディング」の募集を始めました。ご支援のほど、よろしく御願いいたします。
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