2014年6月22日に都内・友愛会館にて、「救う会」などが主催者となって、北朝鮮から拉致被害者・特定失踪者を取り戻そうという国民集会が催された。
オールジャパンで拉致解決を
冒頭挨拶に立った古屋圭司・拉致問題担当相は
「我々はいままでオールジャパンで取り組むといってきた。これからもさらにこの姿勢を強化していく必要がある。直接交渉に当たるのは外務省であっても、官邸はもちろんのこと、警察・拉致対策本部・家族会・議員連盟……がしっかり一体になってこの協議に臨んでいく。そのことが、北朝鮮がいままでにやってきた譲歩はほんのちょっぴり、奪い取るものはたくさん……を絶対に許さない(ことにつながる)」
と、「再調査」合意に基づく日朝交渉への意気込みを語った。
北朝鮮が誠意を見せたら制裁解除を
次に挨拶に立った拉致議連の平沼赳夫・会長は
「たしかに、(日朝「再交渉」合意は)ひとつの前進ではある。しかし、5月29日に、両国で文書が出来た。その合意文書を見ると、ずいぶん疑問点がある。我々議員の中でも侃々諤々議論があった。『必ず全員は返す』というようなことを(北朝鮮側は)いっておりますけれど、合意文書を見ると、(日本人を)袋詰めにして人権を無視して拉致をした……という状況に鑑みていままでかけてきた3つの制裁に関して、解除する挙に出ている。たとえば、船の往来、人物の往来、お金の往来。議員の中ではおかしいという声が出ている。北朝鮮側が誠意を見せてきたら、制裁を一つ一つ解除することも検討するというのが趣旨だと我々は考える」
と述べた。
北朝鮮は制裁なしでは動かない
西岡力「救う会」会長は
「いったいどうなるのだろうか……たいへん緊張している。最悪の場合は生きている人たちに危害が加えられることもあり得る。北朝鮮が動いたのには理由がある。北朝鮮を動かすには彼らに痛みを与えるしかない。先にこちらが譲歩した場合は動かない。痛み=制裁が効いて動いてきたことは間違いないが、だからといって本当のことをいう保証はない。今回彼らは再調査といっていますが、実は五回目。97年に7万トンの米をもらって行方不明者の調査をするといって、『誰もいない』といった。2000年に60万トンの米をもらって調査するといったのに、拉致拉致だと(日本側が)いうから調査を中止するといった。つまり、先にモノをワタしたときはゼロ回答だった。2002年(※小泉訪朝の年)は何も出しませんでした。米国の強い圧力があった。そのなかで拉致を一部認めた」
と、安倍内閣の交渉に期待を寄せた。
当日会場には200人を超える参加者が集まり、闊達な議論が交わされた。
●インデックス
古屋圭司・拉致問題担当相(1:24-)
平沼赳夫・元経産相(9:00-)
西岡力「救う会」会長(16:30-)
荒木和博・拓大教授(27:15)
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