日本共産党の志位和夫委員長は26日、国会内で記者会見し、いまの国会の状況について「一言でいって、政権によって、重要な公文書、資料、データが隠ぺい、ねつ造、改ざんされてきた、まさに異常事態が続いている」と述べ、まともな審議の土台を壊した政府・与党の無責任な対応を批判しました。その上で、「広く国民に政府・与党の不当性を訴え、野党6党が結束して異常事態打開のために力を尽くしたい」と表明しました。
志位氏は「隠ぺい、ねつ造、改ざんが、森友・加計疑惑や自衛隊日報、厚生労働省にかかわる問題などありとあらゆる問題で起こっている。まともな国会審議の土台が壊されている。政府が出してくる公文書、資料、データが虚偽だったら、いったいどういう議論ができるというのか」と批判しました。
さらに、柳瀬唯夫・元首相秘書官の証人喚問など4項目の6野党の要求が「異常事態を打開するうえでの最小限の要求」であるにもかかわらず、与党がこれに「ゼロ回答」で応え、「働き方改革」一括法案の審議入りを強行しようとしていることについて、「国会の審議が成り立たない状況を自分でつくり出しておいて、野党の提案に『ゼロ回答』を続け、数の暴力で、一方的に、重要法案の審議をごり押しするのは、断固として許すわけにいかない」と強く批判しました。
その上で志位氏は「一連の疑惑・不祥事の真相と責任についての徹底究明を通じて、安倍内閣総辞職、政権打倒に追い込んでいく」と表明しました。
共産党の国会審議への対応の原則について問われた志位氏は、「私たちは、これまで政権・与党の側が明らかな国会のルール破りをして、審議の前提・土台を壊した場合、審議に出ていくことはできないという対応をとったことが何度かある」と説明。「いままさにそれが(異常事態が)極端にひどくなった状況だ。一連の問題は、どれ一つとっても内閣が吹っ飛ぶような問題で、それが同時多発で起こっている」と語り、野党の提案に政府・与党が「ゼロ回答」を続けるもとで、審議の土台が破壊されているのは明らかだと述べました。
志位氏は、政府・与党内で衆院解散・総選挙への言及やそれを打ち消す発言が錯綜(さくそう)していることについて問われ、「与党の一部から出ている『解散論』は、一連の疑惑に全部ふたをしてしまおうという“疑惑隠し”の解散であり、論外だ」と批判。「解散という最大の政治判断を要する問題で政権・与党が混乱しているのは、彼らが追い詰められ、政権担当能力がいよいよなくなっていることを示している」と指摘しました。
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