民主党は23日午後、10代限定の18歳選挙権啓発イベント「民主党ハイスクール(民進党ハイスクール)・2限目原宿」をJOL原宿で開催した。女子中高生150人が詰めかけ、会場は大いに盛り上がった。
お笑い芸人のこにわさんをモデレーターに、パネリストにはモデルの紗蘭(SARA)さん(18)、池田美優さん(17)、越智ゆらのさん(17)、タレント兼アーティストのけみおさん(20)、そして枝野幸男幹事長が参加。「18歳選挙権」「民進党の若者の認知度」「国の政治について」などをテーマにパネルディスカッションを行った。
冒頭、こにわさんが「民主党」の新党移行にともない今月27日に名称が変わることを紹介。「新しい名称を知っているか」というクイズを行った。パネリストからは「民国党」「民なの党」「民主糖」「民自党」などユニークな答えが出された。
枝野幹事長がクイズの答えである「民進党」を発表した直後、「民進党の名前をここにいる女子高生に知ってもらおう」と、こにわさんがいきなり持参したマジックを取り出し、横断幕に明記された「民主党ハイスクール」の文字を枝野幹事長たちに「民進党ハイスクール」に書き換えさせ、イベント中にイベント名を変更する一幕があった。
次に「国の政治って何だと思うか」という問いに対して、パネリストからは「昼ドラみたい。政治家たちがお互いのうそを探りあって足を引っ張り合っているイメージ」「いつも国会で議員の人が寝ているイメージ」「裏で何をしているか分からない」「国のトップだからお金をたくさんもらってそう、そして金遣い荒そう」という意見が上がった。
それに対し枝野幹事長からは「一部の人は多くのお金をもらっているが、私たちはその中から秘書の給料や事務所代等を自分で出しているので、ほとんど自分の手元に残らない。」「学校で授業中に寝てしまうのと一緒で、寝ている人ももちろん悪いが、人を退屈にさせてしまう話をしている方も悪い。居眠りをしている議員がいたらその際に話している人もきちんと映像に写さなくてはいけない」などと回答した。
続いて枝野幹事長が、民進党の若者政策である「渡しきり(給付型)奨学金の創設」や「若者に富の配分を促す経済政策」などを披露。それを受けてパネリストが自分で考えたマニフェストを発表した。 紗蘭さんは「毎日セールにする。食べ物も毎日セール。お金がない人でも食べれるし、洋服もたくさん買えるから国のお金も回ると思う」と述べた。みちょぱさんは「女の子はみんなカラコン、つけまつげ必須。男性は50キロ以上の人のみ。男の人は最近女々しい人が多いから男らしくなって欲しい。女の子はギャルが増えて欲しいから」と述べた。けみおさんからは「水道水をいろはすにする、電車を24時間運営にする。そしてどこまでいっても一律500円。電車が高い。オリンピックがあるからそれに合わせて電車を24時間動けるようにして欲しい」と述べた。ゆらゆらさんは「お酒をなくす。酔っ払っている大人たちが嫌いなのでお酒をなくしたい。隠れて飲んでいる人がいたら覚せい剤と同じ扱い」と述べた。パネリストから出されたマニフェスト案に対して枝野幹事長は「物価を上げたほうがいいのか下げたほうがいいのかは大きな争点で、今の安倍さんは物価を上げようとしている。現在はデフレで値段が下がっている状況なので、デフレからの脱却といってこのまま値下がりし続ける現状を阻止するべく物価を上げようとしている」「電車24時間運営については議論がある。終電という区切りが付かなくなるということと、電車を24時間運営にすることで発生するリスクが多くあることから反対意見も多い」「100年前アメリカで禁酒法という法律が存在したが、あっという間になくなった。なので、お酒を禁止するということは難しいが、お酒を飲んで他人に迷惑をかけないようにしましょうという取り組みはできるかもしれない」などと感想や回答を述べた。
約1時間半のイベントは終始パネリストたちの熱心な発言から大いに盛り上がり、参加してくれたパネリストからは「自分できちんと政治について調べて投票しにいきたいという気持ちが出てきた」「今回詳しい政治の中身まで詳しく聞くことができ、自分も実際にマニフェストを提案してみたいという気持ちがでてきた」などと感想があがった。
イベント後、枝野幹事長は「政治ではないところからアプローチをして、そこからどう政治につなげていくかというのが大事だと思う。そういうことを積み重ねていくしかないかなと思います」と感想を述べた。
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