谷垣禎一・法務大臣は2014年7月17日に日本外国特派員協会にて講演し、外国人記者からの質疑に応じた。
ヘイトスピーチ(憎悪表現)について谷垣法相は
「わたしはこれをたいへん恥ずかしいし残念なことだと思っている。日本人はもっとおおらかな自信を持たなければいけない。ああいうヘイトスピーチというものは日本人がおおらかな自信をもてなくなっている(ことの現れだ)。これに関しては『こういうことは許されることではない』と色々な啓発活動をしていていくことが大事だ」
と述べ、政府として厳選たる対応が必要だとの認識を示した。
ヘイトスピーチ規制は慎重に
その上で、
「京都におけるヘイトスピーチ活動の違法性を第1審・第2審が認める判決を出した。ただ、取り締まりの法規については、言論の自由・表現の自由との兼ね合いがある。どういう立法にするかについては注意が必要だ。(ヘイトスピーチを断罪する)判決が出されたことを考慮して、各種対策について考えたい」
と述べた。
死刑囚の多くはきわめて不幸な生い立ち
死刑制度に関する質問については、現制度を支持すると述べながらも、
「私は死刑執行を命ずるときは、それに関する記録を出来るだけ丁寧に読むように心がけている。罪は憎むべきだが、極めて残虐な犯罪を犯した死刑囚の子どもの頃をみてみると、きわめて不幸な生い立ちをした人が多い。幸せな家庭に育った人が(死刑に資する)残虐な犯罪をすることはあまりないのだと私は思う。不幸に生い立ちをした人が凄惨な犯罪を犯している……ということをいつも考えざるを得ない」
と刑執行の苦悩も明らかにした。
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