筆者は6月29日、パリ市内の北駅前のカフェで極右政党「国民戦線」のブルーノ=ゴルニッシュ欧州議会議員にインタビューした。
ゴルニッシュ議員の妻は日本人で夫婦の間には三人のお子さんがいる。ゴルニッシュさんは京都大学に一年半、留学したことがあり、国際法を専攻した。そのため、日本語に堪能だ。さらに、ウルトラ親日派で、年に一回以上は来日し、家族全員で京都で過ごすこともあるという。極右政党「国民戦線」の妻が日本人というのは意外に思われるかもしれないが、党内では全然問題なく、同党の多様性を表している。
パパルペンことジャンマリー=ルペン「国民戦線」創始者が党首のころは、氏の側近中の側近で、党ナンバー2にあたる「全国代表代理」を務め、国民戦線のブレーン(頭脳)として政策立案に関わった。敬虔なカトリックで、「国民戦線」では、カトリック伝統派に属する。
パパルペンの後を決める党首選挙では、立候補して、ルペン氏の3女マリーヌ=ルペン国民議会議員と激しい選挙戦を繰り広げたものの、敗れた。新体制で副党首を務めたものの、いまは党最高決定機関・幹部会議には属するものの、無役だ。
ゴルニッシュ欧州議会議員が幹部のころは、移民政策は規制が厳しい日本をモデルにしていると公言していた。
また、リヨン第三大学で教授として日本文明論を講義するほどに日本に精通している。現在の皇室に関する議論では、女性天皇には反対の立場だという。また、北朝鮮の核も危険だが、政情不安定なパキスタンでは、死をも厭わぬジハーディスト(聖戦主義者・イスラム過激派)が政権を奪取することもあり得、その場合、彼らが核兵器を持つ可能性があり、極めて危険な状態だと警告した。
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