2004年-2006年に私がパリで”修行”していた折、フランス社会党の第一書記(党首)は現在浮気騒動の渦中にあるフランソワ=オランド大統領だった。取材先で一緒になることがままあったからか、昨年6月にオランド大統領が来日した折、フランス大使館で催された歓迎レセプションに招待された。私は当時撮ったオランドさんの写真を焼いて同氏に直接手渡した。
映像は大使館レセプションにおけるオランド大統領の挨拶を撮ったものだ。
ニコラ=サルコジ前大統領は大統領に就任するやいなや離婚した。セシリア前夫人は大統領選の最中行方をくらませたり投票せずに遊んでいる姿がスクープされたりと就任前から二人はぎくしゃくしていた。
2007年大統領選ではセゴレーヌ=ロワイヤル・前国民議会議員が社会党候補だった。2006年1月31日に国民議会でロワイヤルさんにインタビューする機会を得られた。フランス国立行政学院(ENA)で同級生だったのがオランドさんで、二人は70年代から事実婚関係にあり4人の子どもをもうけている。大統領選後にロワイヤルさんが離縁したと公表した。原因はオランドさんの浮気だった。彼女が大統領選に挑戦したのは、他の女にかまけている夫(当時は社会党トップ)を見返すためだったとも指摘されている。
さて、フランスのみならず世界的な醜聞になっているオランド大統領の離縁騒動。フランス国営放送は26日夜のニュースで、オランド大統領と女優との浮気が発覚し、寝込んでいた事実婚相手バレリー=トリルベレールさんと大統領が離縁したと大きく報じた。ヘルメットをかぶってスクーターにまたがり、女優宅に足繁く通う姿が写真誌に載ったのだから、胸中を察するにあまりある。
フランスは「政性分離」の国であった。
政治家の下半身・プライベートは報じないという不文律があった。ただ、サルコジが大統領に就いた2007年以降、徐々にだが、それは変わりつつある。
Pierre Moscovici経済財政大臣が26歳の女学生Marie-Charline Pacquotさんと交際中であることも昨年伝統あるLe journal du dimancheがスクープし他メディアも追随した。
オランド大統領の”絶倫”ぶりによって、フランス・ジャーナリズムの変容が世界に知らしめられた。
コメントを残す